○東松島市成年後見制度利用支援事業実施要綱
平成17年11月1日
訓令甲第235号
(目的)
第1条 この訓令は、判断能力が不十分な認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等(以下「対象者」という。)の福祉の増進を図るため、老人福祉法(昭和38年法律第133号)第32条、知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)第28条及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)第51条の11の2の規定に基づき、市長が家庭裁判所に対して行う後見開始、保佐開始及び補助開始等の審判の申立て(以下「審判の申立て」という。)並びに成年後見制度利用の支援について必要な事項を定めることを目的とする。
(支援の種類)
第2条 支援の種類は、次に掲げるとおりとする。
(1) 前条に掲げる各法の規定に基づく市長が行う審判の申立て及びその申立てに要する費用
(2) 家庭裁判所が成年後見人、保佐人及び補助人(以下「成年後見人等」という。)を選任した後における成年後見人等に対する報酬の全部又は一部
(申立ての種類)
第3条 市長が行う審判の申立ての種類は、次に掲げるとおりとする。
(1) 後見開始の審判(民法(明治29年法律第89号)第7条)
(2) 保佐開始の審判(民法第11条)
(3) 保佐人の同意権の範囲を拡張する審判(民法第13条第2項)
(4) 保佐人に代理権を付与する審判(民法第876条の4第1項)
(5) 補助開始の審判(民法第15条第1項)
(6) 補助人に同意権を付与する審判(民法第17条第1項)
(7) 補助人に代理権を付与する審判(民法第876条の9第1項)
(審判の申立ての事前調査等)
第4条 市長は、対象者について、その福祉を図るため次に掲げる事項を調査するものとする。
(1) 対象者の事理を弁識する能力の程度
(2) 対象者の配偶者及び二親等内の親族(三親等又は四親等の親族の存在が明らかな場合は、当該三親等又は四親等の親族を含む、以下「親族等」という。)の存否
(3) 親族等がある場合にあっては、親族等による対象者保護の可能性
(4) 対象者又はその親族等が当該対象者について審判の申立てを行う意思の有無
(5) 行政等が行う各種施策及びサービスの活用による本人に対する支援策の効果
4 第1項の調査により、市長は、市長が審判の申立てを行う場合には、申立てに先立ち、次の事務を行うものとする。
(1) 対象者が成年被後見人、被保佐人又は被補助人でないこと及び対象者が第三者と任意後見契約を締結していないことを確認する。
(2) 対象者の資産、収入等の調査を行う。
(審判の申立て)
第5条 市長は、前条の結果を総合的に勘案して、特に必要があると認めるときは、審判の申立てを行うことができる。
2 審判請求に係る申立書、添付書類及び予納すべき費用その他の手続は、家庭裁判所の定めるところによる。
(審判の申立てに要した費用の負担)
第6条 市長は、家事事件手続法(平成23年法律第52号)第28条第1項の規定により、前条の規定により市長が行った審判の申立てに要した費用を負担するものとする。
2 前項により市長が負担する費用は、次に掲げるものとする。
(1) 収入印紙代
(2) 登記印紙代
(3) 郵便切手代
(4) 診断書料
(5) 鑑定料(補助の場合を除く。)
(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)に基づく被保護者
(2) 審判の申立てに要する費用を負担することで生活保護法による要保護者となる者
(3) その他申立てに要する費用を負担することが困難であると市長が認めた者
2 市長は、家庭裁判所による費用負担命令があったときは、その費用負担命令を受けた対象者又はその関係者に対し、審判の請求に要した費用の請求について(様式第5号)により、当該費用を求償するものとする。
3 前項の審判申立て等に要した費用の請求において、市長は、速やかに対象者又はその関係者に納入通知書を送付する。
4 前項の規定による納入通知書は、特段の事情がない限り、成年後見人等が選任されてから、納期末日の30日前までに通知しなければならない。
5 納入期限は、成年後見人が選任された日から2か月以内とする。
(親族等への情報提供)
第8条 市長は、第4条第1項第4号の規定により親族等の審判の申立てを行う意思の有無を確認しようとする場合には、必要に応じ、氏名及び住所その他対象者の状況に係る情報を当該親族等に提供することができる。
(報酬助成の対象者)
第9条 成年後見人等に対する報酬の助成(以下「報酬助成」という。)を受けることができる者(以下「報酬助成の対象者」という。)は、対象者のうち、成年被後見人、被保佐人又は被補助人(以下「成年被後見人等」という。)であって、かつ、次の各号のいずれかに該当する者とする。ただし、成年後見人等が、成年被後見人等の配偶者、直系血族、兄弟姉妹の場合は助成の対象としない。
(1) 対象者が生活保護法に基づく被保護者
(2) 資産、収入等の状況から前号に準じると市長が認める者
(3) 前2号に掲げる者のほか、報酬助成を受けなければ、成年後見制度の利用が困難な状況にあると市長が認める者
(報酬助成の内容)
第10条 報酬助成は、家庭裁判所が決定した報酬額の範囲内とし、次の各号に定める額を上限とする。
(1) 成年被後見人等が施設等に入所・入院している場合 月額18,000円
(2) 前号以外の場合 月額28,000円
2 報酬助成に係る助成の対象期間は、助成の申請を行った日から起算して2年前の日が属する月までとする。
3 報酬助成に係る助成の対象期間が施設等入所・入院期間とその他の期間をまたぐ月については、上限額を月額28,000円とする。
(報酬助成の申請)
第11条 報酬助成を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、東松島市成年後見制度利用支援事業報酬助成金支給申請書(様式第6号)に必要な書類を添えて市長に申請しなければならない。
2 前項の規定による申請は、家庭裁判所の審判があった日から起算して3か月以内に行わなければならない。
(資産状況等の報告)
第12条 市長は、申請者に対し、支給対象者の資産状況等について報告を求めることができる。
(成年被後見人等死亡後の報酬助成)
第13条 成年被後見人等が死亡した場合において、その者に支給すべき助成金で、支給しなかったものがあるときは、その者の成年後見人等であった者は、第11条第1項規定による申請をすることができる。
2 前項の規定により支給すべき報酬助成の額は、死亡した成年被後見人等の遺留財産で不足する金額と助成上限額を比較して少ない額とする。
(1) 振込先口座及び口座名義が分かる通帳等の写し
(2) その他市長が必要と認める書類
(報酬助成金の支給)
第16条 市長は、前条の規定による助成金の請求に基づき、助成金を支給するものとする。
(報酬助成の返還)
第17条 助成金の支給を受けた申請者は、次に掲げる事由に該当する場合は、支給された助成金の全部又は一部を返還しなければならない。
(1) 成年被後見人等、成年後見人等又はこれらの者の親族その他の関係人が報酬助成に関し、虚偽の申出をしていたこと。
(2) その他の不正の手段により報酬助成の支給を受けたこと。
(その他)
第18条 この訓令の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この訓令は、平成17年11月1日から施行する。
附則(平成24年12月10日訓令甲第76号)
この訓令は、平成25年1月1日から施行する。
附則(令和5年3月3日訓令甲第10号)
(施行期日)
1 この訓令は、令和5年4月1日から施行する。
(適用区分)
2 この訓令の施行の際、この訓令による改正前の様式による用紙で、現に残存するものは、当分の間、所要の修正を加え、なお使用するものことができる。
附則(令和5年3月15日訓令甲第16号)
この訓令は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和6年3月29日訓令甲第23号)
(施行期日)
1 この訓令は、令和6年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この訓令の施行の際、この訓令による改正前の様式による用紙で、現に残存するものは、当分の間、所要の修正を加え、なお使用することができる。