東松島市の国民保護について
更新日:2020年8月5日
1 国民保護法とは
国民保護法とは、「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」といい平成16年9月17日に施行されました。
武力攻撃事態等において、国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活等に及ぼす影響を最小にするための、国、地方公共団体等の責務・避難・救援・武力攻撃災害への対処等の措置が規定されています。
(1) 武力攻撃事態とは
武力攻撃事態の想定は、武力攻撃の手段、その規模の大小、攻撃パターンなどにより異なることから、どのようなものになるかについて一概にはいえませんが、国民の保護に関する基本指針においては、以下の4つの類型を想定し国民の保護のための措置の実施にあたって留意事項を明らかにしています。
(1)ゲリラや特殊部隊による攻撃の場合
特徴
- 突発的に被害が発生することが考えられます。
- 被害は比較的狭い範囲に限定されるのが一般的ですが、攻撃目標となる施設(原子力事業所などの生活関連施設等)の種類によっては、被害が拡大するおそれがあります。
- 核・生物・化学兵器や放射性物質を散布することにより、放射能汚染を引き起こすことを意図した爆弾(ダーティボム)が使用されることも想定されます。
留意点
- 突発的に被害が発生することも考えられるため、攻撃当初は一旦屋内に避難し、その後状況に応じ、防災行政無線等の指示に従い適切に避難しましょう。
(2)弾道ミサイルによる攻撃の場合
特徴
- 発射された段階での攻撃目標の特定が極めて困難で、短時間に着弾が予想されます。このため、弾道ミサイルの発射が差し迫っているとの警報が発令され、テレビやラジオなどを通じて、その内容が伝えられます。その後、実際に弾道ミサイルが発射されたときは、その都度、警報が発令され、着弾が予想される地域には、サイレンなどにより注意を呼びかけることとしています。
- 弾道の種類(通常弾頭であるのか、核・生物・化学弾頭であるのか)を着弾前に特定するのが困難であり、弾頭の種類に応じて、被害の様相や対応が大きく異なります。
留意点
- 攻撃当初は屋内に避難し、その後、状況に応じて防災行政無線等の指示に従い適切に避難しましょう。屋内への避難にあたっては、近隣の堅牢な建物や地下街などに避難しましょう。
(3)着上陸侵攻の場合
特徴
- 船舶により上陸する場合は、沿岸部が当初の侵攻目標となりやすい。
- 航空機による場合は、沿岸部に近い空港が攻撃目標となりやすい。
- 国民保護措置を実施すべき地域が広範囲にわたるとともに、期間が比較的長期に及ぶことも想定されます。
留意点
- 攻撃が予測された時点において、あらかじめ避難することも想定されます。
- 避難が必要な地域が広範囲にわたり、遠方への避難が必要となるとともに、避難の期間は長期間にわたることも想定されます。避難の経路や手段などについて、防災行政無線等の指示にしたがい適切に避難しましょう。
(4)航空攻撃の場合
特徴
- 弾道ミサイル攻撃の場合に比べ、その兆候を察知することは比較的容易ですが、あらかじめ攻撃目標を特定することが困難です。
- 都市部の主要な施設やライフラインのインフラ施設が目標となることも想定されます。
留意点
- 攻撃の目標値を特定せずに、屋内への避難が広範囲にわたって指示されることが考えられます。屋内への避難に際して近隣の堅牢な建物や地下街などに避難しましょう。
その後、状況に応じ、防災行政無線等の指示に従い適切に避難しましょう。
(2) 緊急対処事態とは
武力攻撃の手段に準ずる手段を用いて、多数の人を殺傷する行為が発生した事態又は当該行為が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態で、国民の生命、身体及び財産を保護するため、国家として緊急に対処することが必要な事態をいいます。攻撃の対象施設や攻撃の手段の種類により、以下に示すような事態例が考えられています。
~ 攻撃対象施設等による分類 ~
(1)危険性を内在する物質を有する施設等に対する攻撃が行われる事態
【事態例】
- 原子力事業所などの破壊
大量の放射性物質などが放出され、周辺住民が被ばくするとともに、汚染された飲食物を摂取した住民が被ばくします。 - 石油コンビナート、可燃性ガス貯蔵施設などの爆破
爆発・火災の発生により住民に被害が発生するとともに、建物やライフラインなどの被災により、社会経済活動に支障が生じます。 - 危険物積載船などへの攻撃
危険物の拡散により沿岸住民への被害が発生するとともに、港湾や航路の閉塞、海洋資源の汚染など、社会経済活動に支障が生じます。
(2)多数の人が集合する施設及び大量輸送機関等に対する攻撃が行われる事態
【事態例】
- 大規模集客施設、ターミナル駅などの爆破
爆破による人的被害が発生し、施設が崩壊した場合は被害が多大なものとなります。
~ 攻撃手段による分類 ~
(3)多数の人を殺傷する特性を有する物質等による攻撃が行われる事態
【事態例】
- 放射性物質を散布することにより、放射性汚染を引き起こすことを意図した爆弾
爆弾の破片や飛び散った物体による被害、熱や炎による被害などが発生し、放射線によって正常な細胞機能が攪乱されると、後年、ガンを発症することもあります。 - 生物剤の大量散布
人に知られることなく散布することが可能です。また、発症するまでの潜伏期間に、感染した人々が移動し、後に生物剤が散布されたと判明した場合には、既に広域的に被害が出ている可能性があります。ヒトを媒体とする天然痘などの生物剤による攻撃が行われた場合には、二次感染により被害が拡大することが考えられます。 - 化学剤の大量散布
地形・気象などの影響を受けて、風下方向に拡散し、空気より重いサリンなどの神経剤は下をはうように広がります。
生物剤は人に知られることなく散布が可能です。また、発症するまでの潜伏期間に感染した人々が移動し、広域的に被害が発生します。
- 化学剤は地形、気象の影響を受け、風下方向に拡散します。
(4)破壊の手段として交通機関を用いた攻撃等が行われる事態
【事態例】
- 航空機などによる自爆テロ
爆発・火災などの発生により住民に被害が発生するとともに、建物やライフラインなどが被災し、社会経済活動に支障が生じます。
2 東松島市国民保護計画の策定
都道府県及び市町村は、国民保護法により、国民保護計画を作成することが義務付けられました。
国民保護計画とは、武力攻撃やテロ等の武力攻撃事態が発生した場合、国や地方公共団体、関係機関のそれぞれが国民保護法に定められた役割に基づき、連携及び協力し、迅速かつ的確に国民の避難や救援等の措置が行えるように定めたものです。
東松島市では、東松島市国民保護計画を平成19年3月に策定し、その後、都度の改正を重ねてまいりました。
3 いざというときに皆さんに行っていただきたいこと
武力攻撃や大規模テロが迫ったり発生した場合には、防災行政無線や広報車等により、皆さんに注意を呼びかけるとともに、必要な情報を提供することとしています。
また、国や県からもテレビ、ラジオ等を通じて情報が提供されます。
(1) 警報が発令されたら
(1)屋内にいる場合の例
- ドアや窓を全部閉め、ガス、水道、換気扇を止めましょう。
- ドア、壁、窓ガラスから離れましょう。
(2)屋外にいる場合の例
- 近くのビル等の堅牢な建物の中に入りましょう。
- 自家用車等を運転している方は、できるだけ道路外の場所に車を止め、退避してください。
(2) 避難の指示が出されたら
市対策本部では、皆さんの安全を守るため、屋内への避難、近くの避難所への避難等を指示します。その場合は、指示に従って落ち着いて行動しましょう。
(3) 避難の際に注意していただくこと
(1)指示に従い避難しましょう。
(2)自然災害の時と同様に、家の戸締りや近所の人に声をかけましょう。
(4) 皆さんにお願いしたいこと
国民保護は、自然災害の場合と同様に住民の方の避難や被災者の救助等に際し、皆さんの協力が不可欠です。次のような協力をお願いする場合があります。
(1)住民の方の避難や救援の援助
(2)消火活動、負傷者の搬送、被災者の救助
(3)保健衛生の確保等
4 啓発資料
(1)武力攻撃やテロから身を守るために
(2)弾道ミサイル落下時の行動
5 国民保護に関するリンク
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お問い合わせ先
防災課 危機対策係
〒981-0503 宮城県東松島市矢本字上河戸36番地1 東松島市役所
電話:0225-82-1111 内線1161、1164、1165、1168 FAX:0225-83-5621
